ミホプロジェクトのコンサートで演奏する作品は以下の通りです。13曲の間あいだに12の詩を朗読します(抜粋で上演する場合もあります)。
F. メンデルスゾーン(1809-1847):「エルサレムよ!」
オラトリオ『パウロ』より、驕り高ぶる人々を諫めるソプラノのアリア。テキストはマタイによる福音書23:37。
J. S. バッハ(1685-1750): サラバンド
無伴奏チェロ組曲 第6番から。一面に拡がるひまわり畑を想像させるミホプロジェクトのテーマ曲!
R. マウエルスベルガー(1889-1971):「なにゆえこの都はかくも荒れ果て」
第二次大戦末期の大空襲により破壊し尽くされたドレスデンで、十字架教会のカントール(音楽監督)を務めていたマウエルスベルガーが、生き残った子どもたちと共に歌うために書き下ろしたア・カペラの哀悼曲。1945年8月4日、十字架教会で行われた戦後最初の夕拝で初演されたという。まだ壁は崩れ、天井に大きく穴が開いたままの会堂で、椅子もなく、会衆がみな立ったまま合唱を聴いている写真が残されている。テキストは荒廃したエルサレムの有り様を嘆く旧約聖書エレミア哀歌の抜粋。
C. サン=サーンス(1835-1921): 祈り 作品158
チェロとオルガンのデュオ。
J. アラン(1911-1940): フリギア旋法のバラード
オルガン独奏。アランはフランスの作曲家、オルガニスト。将来を嘱望されていたが、第二次大戦に従軍して戦死した。わずか10年ほどの作曲活動の間に、20世紀の最も印象的なオルガン作品の数々を遺した。
ハンガリー民謡より
チェロ独奏。いくつかのハンガリー民謡を組み合わせて。
不詳 (14c.):エスタンピー
オルガン独奏。現存する最古のオルガン作品のひとつ。エスタンピーは中世ヨーロッパ舞曲の一様式である。
O. ラッスス(1532-1594):「まなこは見ず」
後期ルネサンスの巨匠オルランドゥス・ラッススによる二重唱を、歌とチェロで。テキストは第1コリント2:9。
近藤浩平(1965- ):海辺の祈り ~震災と原子炉の犠牲者への追悼 作品121
東日本大震災と原発事故の衝撃によって書かれた追悼曲。チェロの独奏で。
J. S. バッハ:「されど、おお罪人らよ」、「されどイエスは刑罰の日にも」
R. マウエルスベルガー:「わが魂よ、備えせよ」
バッハ『カンタータ 46番』のレチタティーヴォとアリアに、マウエルスベルガー『ルカ受難曲』に収められたコラールを合わせて。レチタティーヴォで人々の欺瞞性を厳しく断罪するものの、アリアでは「それでも、イエスは刑罰の日に、信仰深い者たちの盾となってくださる。彼らを自分の羊のように、ひな鳥のように優しく呼び集めてくださる」とイエスの愛と赦しを歌う。それに応えてコラールは、自分たちが誘惑に引き入れられず信仰を守ることができるようにと祈る。
J. S. バッハ:「備えせよ、シオンよ」
『クリスマス・オラトリオ』のアルト・ソロ。
G. フォーレ(1845-1924): アンダンテ(ロマンス)作品69
チェロとオルガンの二重奏。懐かしい故郷を思い、羽ばたく少女の心。
J. G. ロパルツ(1864-1955): アニュス・デイ
『聖アンを讃える小ミサ曲』の平和の賛歌。女声3部合唱とオルガンのための作品をソプラノとチェロとオルガン用にアレンジしたもの。「主よ、われらに平安を与えたまえ」
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