ミホプロジェクトとは

ミホプロジェクトは、2012年に始まった福島の子どもたちのためのチャリティコンサートプロジェクトです。同仁キリスト教会での初演以来、東京、神奈川、兵庫、長野、新潟、北海道の教会や修道院、幼稚園で回を重ねてきました。
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このコンサートの中心に据えられる信木美穂の絵と詩は、震災直後から避難者支援に奔走してきた彼女が、福島の子どもたちと過ごすうちに、幼い彼らの親にも言えない本音や、大人の嘘を見つめる真っ直ぐな心に触れ、やむにやまれぬ思いに駆られて編んだ詩画集『ひまわりの丘』に収められているものです。

コンサートでは、絵をスクリーンに映しつつ、信木自身がその絵に呼応する詩を朗読。朗読に応える形で、木田いずみ(ソプラノ)、富田牧子(チェロ)、原田靖子(オルガン)の3人が音楽を演奏していきます。特に歌については古今の宗教作品から歌詞を吟味して数曲を選び抜きました。なまなましい福島の「いま」のことばと、それを映すように、寄り添うように進められる聖書の民の物語。既成の楽曲ばかりですが、音楽と詩を織り合わせた現代のオラトリオとも言うべき、新しいひとつの作品になっています。

震災と原発事故以降、福島では、避難した人と留まった人、移住した人、戻った人、避難生活を続ける人…それぞれが様々な事情に引き裂かれながら、苦渋の選択を強いられてきました。汚染の実態は明らかにされず、事故の収束を見ぬまま各地で再稼働が始まり、避難者たちを福島へ帰そうとする政策が押し進められるなかで、『ひまわりの丘』に書きとめられた子どもたちの不安と疑念は、ますます声なき声となり、かき消されようとしています。

コンサートでは、あの事故によって起きたことを今一度心に刻みつつ、お集まりいただいた皆様とひと時、祈りを共にすることできれば幸いです。

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